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【禁聞】中国金融危機 資金不足が常態に

2014年02月14日

【新唐人2014年2月14日ニュース】中国金融システムの外貨融資が拡大するにつれ、経済学者らは中国の銀行間の問題が世界の金融危機につながるのではないかと危惧しています。では、中国の金融危機で最大の被害を受けるのは誰なのか。専門家の分析を見てみましょう。

 

1月に離職したばかりの、格付け機関フィッチ北京・シニアアナリスト、シャーリーン・チュー(朱夏蓮)氏は先日、イギリスの新聞「デイリー・テレグラフ」に対し、中国は既に前例のない信用拡大を開始しており、これは6年前に西側市場を揺るがせた金融危機を遥かに超えていると伝えました。チュー氏は中国の銀行の崩壊は、可能性が低いのではなく、必然的であると示しました。

 

「中国のシャドーバンキング問題専門家」と呼ばれるチュー氏はアメリカで生まれ育ち、イェール大学を卒業。チュー氏は2009年に、西側の金融危機発生後、中国のシャドーバンキングシステムは信用拡大を助長していると警告しました。「中国工商銀行」が最近、デフォルトの可能性が浮上した信託商品に対し、責任を負わないと表明したことに伴い、チュー氏の警告は、より現実味を増してきました。

 

過去5年間、中国の銀行業界の融資額は14兆から15兆ドルに達します。しかし、1月下旬、「中誠信託」の「誠至金開1号」という高利回り信託商品が契約違反し、30億元相当のデフォルトが生じました。

 

国際決済銀行が昨年10月に発表したデータによると、昨年3月までの中国の外貨融資は、すでに8800億ドルに達し、2009年と比べ2700億ドル増加しています。

 

チュー氏は、急速な外貨融資の拡大は中国金融システムの危機を意味し、国際銀行にさらに大きなリスクをもたらすと指摘しています。

 

中国金融アナリスト 任中道氏

「中国国内への影響は確かに外国に対する影響より大きいでしょう。まずは資金不足が今年の常態になり、中共は貨幣を発行し続けるでしょう。インフレが深刻になり、民衆の生活コストが増えます。家賃はすでに20ヶ月連続で上昇し、企業はさらに高い利率を負うことになります」

 

サウスカロライナ大学 謝田教授

「リスクは主に中国にあり、中国の地方債務やインフレ、不動産市場のバブル、株式市場のバブルに直接影響を与えます。信用貸付、資金不足の危機は中国に巨大な危機をもたらすでしょう」

 

サウスカロライナ大学の謝田教授は、中国の金融システムの崩壊が諸外国に与える影響は、主に中国に駐在する外資系企業に現れると指摘します。一方、中国企業においては、当局が3兆ドルの外貨準備高を動かして国営企業の外貨融資を償還することができます。

 

「上海証券報」は、1月20日の時点で、中国四大銀行の新規融資は4400億元となり、預金残高は前月末比7000億元超のマイナス。1月の新規融資の増額は昨年の1兆700億元を超え、1兆1000億に達する見込みであると伝えました。

 

1月29日、「交通銀行金融研究センター」は報告書を発表し、交通銀行の1月の新規融資は1兆1500億元に達する見込みであると伝えています。

 

それでも、中小企業は銀行融資を得ることが難しいようです。湖南省のある企業家によると、彼の会社は去年融資を得て炭鉱を購入しようと考えたものの得られず、最終的に香港を介しておよそ1030万ドルの融資を得ました。

 

このほか、2008年の世界金融危機の際、中国当局が4兆元を投入した経済刺激策が生み出したバブルが、今、グラスに急に注がれたソーダのように、日ごとに現れてきています。

 

中国金融アナリスト 任中道氏

「例えば今目にしている不動産バブル、金融システムではシャドーバンキングの規模が30兆元を超え、GDPの半分に相当します。つまり、民衆が造り出した富のおよそ半分がバブルということです」

 

中国のシャドーバンキングと正規の銀行は双子のようで、その2大陣地である「信託」と「理財商品」には度々危機が浮上しています。任氏は、中誠信託に30兆元規模のデフォルトが現れたのは、バブルの崩壊が始まったことの現れであると指摘します。今年はさらに5兆元を超える信託商品が償還期日を迎えるため、正規の銀行に直接的な影響を与えるといいます。また、シャドーバンキング、不動産、地方債務もドミノ倒しのように次々と崩壊していくと指摘します。

 

中国の「証券時報」は、ドル相場の継続的な上昇は中国の資産市場を急落させ、外貨準備高の増加規模の自主権も弱まり、利率政策の運用も難しくなると分析。アナリストは、ドルの値上がりによって、中国の金融システムはさらに脆弱化するだろうと指摘します。

 

「デイリー・テレグラフ」はスイス金融大手UBS銀行の上級経済顧問・ジョージ・マグナス氏の予想を引用し、中国の銀行システムは80年代のバブル崩壊前の日本に似ていると伝えています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/02/06/atext1056604.html(中国語)

(翻訳/赤平 ナレーター/村上 映像編集/工)

 

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